バ ン ド 維 新

C O M
P O S E R S

作曲家紹介

MAEDA Norio前田 憲男

前田 憲男

1934年大阪生まれ。独学でピアノを習得し、高校卒業と共にプロ入りし、1955年上京。
1957年から、名門「ウエストライナーズ」に在籍。
そのピアニストとしての実力を高く評価されると共に、アレンジャーとしても頭角を現しステージ、テレビなど幅広い分野で活動を始める。
1975年からの「11PM」へのレギュラー出演で好評を博し、その後「ミュージック・フェア」などの人気番組の音楽監督を担当。
1980年に日本最高のジャズプレイヤーを集めた「ウインドブレイカーズ」を結成、今日に至る。あわせて、羽田健太郎・佐藤允彦とのトリプルピアノや自己のトリオやスペシャルビッグバンド、及び、全国主要オーケストラのポップスコンサートの客演指揮など、多彩な演奏活動を展開。
1983年レコード大賞「最優秀編曲賞」を受賞、
同年、第8回「南里文雄賞」を受賞。
元大阪芸術大学音楽学科教授。
2014年度文化庁長官表彰受賞。

花のワルツ~組曲「くるみ割り人形」

[ 作品解説 ]

チャイコフスキー作曲の「くるみ割り人形」の華麗なるフィナーレの「花のワルツ」を借用して2ビート(samba in 2)と4ビート(Jazz)の
微妙な“乗り”の違いを、繰り返し練習をすることによって自然に体得出来るように編曲しました。
当然ですが、ラスト12小節以外は「ワルツ」では無くなりました。
基本的には2ビート(Samba in 2)が全体を支配していますが、途中 Key of Fに転調している部分は、しっかりと4ビートを意識して演奏してください。
その事によって“乗り”の違いが明確になり躍動感が増大します。
(前田憲男)

[ 編成 ]

Flute 1,2(Piccolo)

B♭ Clarinet 1,2,3
B♭ Bass Clarinet

E♭ Alto Saxophone 1,2
B♭ Tenor Saxophone
E♭ Baritone Saxophone

B♭ Trumpet 1,2,3
F Horn 1,2
Trombone 1,2,3
Euphonium
Tuba

Electric Bass

Timpani
Percussion 1(Tubularbells / Vibraslap)
Percussion 2(Tambourine / Agogo / Cabasa)
Percussion 3(Conga)
Drums

Let's Swing

[ 作品解説 ]

この曲で最も大切なことは、全体を支配する「サンバ」のリズムの工夫にあります。リズムセクションの譜面には最低限の指定しか書かれていません。貴方のバンドに所属するすべての打楽器奏者を総動員してあらゆる打楽器を使って「活きた」リズムセクションを構築して下さい。これは大変な作業ですが是非とも挑戦して下さい。これが完成して初めて管楽器が躍動する「場」が出来ます。
曲は私が作曲した「Party」という曲の発展型(3部形式)になっています。各セクションは独自のフレーズを演奏します。これが、絶え間なく続く「サンバ」のリズムの中で如何に「swing」するかを研究して下さい。
楽譜はもともとデジタルな表記しか出来ません。従って「楽譜通り」の演奏は無意味です。個々のフレーズはリズムに「乗る」様に演奏されて初めて「活きて」来ます。「Let's Swing」とはそういう意味なのです。

[ 編成 ]

Piccolo
Flute 1,2
Oboe
Bassoon

E♭ Clarinet
B♭ Clarinet 1,2,3
B♭ Bass Clarinet

E♭ Alto Saxophone 1,2
B♭ Tenor Saxophone
E♭ Baritone Saxohone

B♭ Trumpet 1,2,3
F Horn 1,2,3,4
Trombone 1,2,3
Euphonium
Tuba
String Bass

Timpani
Percussion (S.D. / B.D. / Cymb. / Toms(High,Low) / Conga / Bongo / Vib. / Vibraslap / Agogo / Tambourine)

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