トップページ » 「浜松市民文芸」第61集発行
発行・編集 | 浜松市・公益財団法人浜松市文化振興財団 浜松文芸館 |
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発行日 | 平成28年3月19日 (土) |
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表 紙 | 大場 晴奈 / おおば はるな (H27浜松市芸術祭 第63回市展 芸術祭大賞受賞作品 絵画部門) |
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選 者 | 部 門 | 氏 名 |
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小説 | 竹腰 幸夫 柳本 宗春 |
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児童文学 | 那須田 稔 | |
評論 | 中西 美沙子 | |
随筆 | たかはたけいこ | |
詩 | 埋田 昇二 | |
短歌 | 村木 道彦 | |
定型俳句 | 九鬼 あきゑ | |
自由律俳句 | 鶴田 育久 | |
川柳 | 今田 久帆 |
応募状況 | 作品総数 2,376点 延人数 555人 |
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印刷部数 | 1,200部 |
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価 格 | 1部 500円 (税込) |
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販 売 | http://www.hcf.or.jp/shop/index.html/ |
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部門 | 作品・作品名 | 作者(発表名) |
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小 説 |
海の幸 貴い陽のしたで |
馬塲 純平 白井 聖郎 |
児童文学 | 虹子さんのまわりはみんなハッピー 山のおまつり 幸せのくるところ |
金指 芙美代 宮島 ひでこ 生﨑 美雪 |
評 論 | 挫折に学ぶ | 磯貝 心進 |
随 筆 |
祖母と電話とカープ 貴い陽のしたで 縁側 |
山根 詠子 白井 聖郎 犬塚 賢治郎 |
詩 |
音連れ 悲しみを閉じこめて 貴い陽のしたで |
竹下 としみ 花信栖 白井 聖郎 |
短 歌 |
「天空の里」より遥か見晴るかすうねる山並み春陽に光る 谷底に残存(のこ)るクヌギは「戦争孤児」そう思いつつ夏渓流(かわ)渡る 泣き叫ぶような紅葉です高く険しい崖伝い鹿の親子がいる 風花が舞うと決まって僕は白く煙った「麻布の山」を見ていた なりわいに亡父(ちち)の植樹(うえ)たる杉苗は七十歳の物の怪と化す 午前四時坂道登るエンジン音たった一度の今日が始まる 点滴の丸きしずくを眼で追いつ透析終わる時を待ちたり 透析にガンの追い撃ち受けし身に生き抜いてやると青空見あぐ 亡き父母に迎えにくるなと祈りたる姉のおもいを病床に知る たぶの木の古根の窪に水たまり小鳥とびきて光をとばす 「暦還れば仇も恨みもこれつきり」とふ境遠く古稀に近づく 黙しつつ凝視(みつ)むる絵画無言とふ無限のことば胸に聴きつつ 一つずつ夫と編みたる布草履一対にして我が履きたり 古希すぎぬまぶたのしわは父に似て口元のしわ母に似る吾 戦争を憂い泰平の世を願い父母はつけたり我が名は泰(たい)子 珍しく予報外れて上天気洗濯物の手触りがよい 悔ゆることまた浮かびきぬ仏壇を腕まくりして隅まで磨く 黄金田はこんなにきれいでありたるか年を重ねてやっと気付けり 食卓を囲む相手のない夜のポテトサラダ満点の味 振り向いた一瞬の笑顔見るために人ごみの中改札に立つ 空耳の着信音に反応すさめたコーヒー飲み干せぬまま |
内山 文久 岡部 政治 石原 新一郎 石井 泰子 髙畑 かづ子 川島 惠子 |
定型俳句 |
鍵掛かる冬のプールに陽の桂 新藁を束ねし指の濡れてをり 椎の実を拾ひ昭和のよみがへる 小鳥来る許せと言へり笑へと言ふ ゆらゆらと観音堂へ穴まどひ 自然薯の生涯かけし曲がりやう 月の客まづは野の花愛でにけり 満月の夜は仮面をはづしをく 風鈴や百まで生きてなほ童女 絵手紙の色のはみ出す七変化 |
袴田 吉一 杉本 たつ子 宮澤 秀子 石橋 朝子 吉野 民子 佐藤 政晴 右﨑 容子 鈴木 由紀子 澤木 幸子 辻村 榮市 |
自由律俳句 |
ここだよとはにかみ手招く水引の赤 独りごと答のない道をいそぐ 下にぃ下にえのころ草を風が渡っていく |
佐藤 悦子 周東 利信 伊藤 有美 |
川 柳 |
堰切って戦争語る目が赤い 短冊に願う余命の一しずく 倒れ咲く小菊花瓶で背を伸ばし 母の手がおでこで熱を確かめる |
山田 とく子 堀内 まさ江 伊熊 保子 伊熊 靖子 |
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