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アレクサンダー・コブリン スペシャルインタビュー

2012年6月18日

6月24日に「ロシア・ナショナル管弦楽団」との協演で9年振りに浜松でコンサートを開催する、第5回浜松国際コンクール最高位受賞者アレクサンダー・コブリン氏に近況やコンクールのこと、また浜松でのコンサートへの期待感等を伺いました。(昨年の11月22日に銀座のヤマハホールにて)

■近況報告
DSC_3915.jpg-----最初に浜松のファンのために2003年の第5回浜松国際ピアノコンクールでの最高位受賞以後、現在に至るまでのご自分の活動など、簡単にお話いただけますか?
「色々ありましたが、大きな出来事は3つほどあります。まず、2005年、私はヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝を果たしました。そして2007年には息子が誕生しました。マイケルという名前です。また、2009年にアメリカに居を移しました。私にとってこの間の出来事はこれら3つに集約されます」。

-----現在の状況は?
「演奏活動と音楽教師の仕事を両立させています。学校はアメリカのジョージア州にあるコロンバス州立大学シュオブ音楽学校(Columbus State University Schwob School of Music。南東部で最も優秀かつ急成長している音楽学部の一つ)で、ピアノ科主任をしており、現在日本を含むアジアやアメリカの14人の生徒を毎日教えています。本来の演奏活動もできるし、自分は教えることも大好きだし、様々な国からの学生を向かえ授業も順調なので、現在は本当に恵まれた環境にあると感謝しています」。

-----ピアニスト、音楽教師と幅広く活躍していらっしゃいますが、それぞれの苦労、また逆にやりがいは何でしょうか?
「ピアニストと教師はそれぞれの難しさや逆にやりがいといったものが違いますので比較はできません。考えようによっては自分で演奏する方が気が楽だと思います。一方教師は、学生たちにとって教えること以外にも彼らをそれなりにサポートしていかねばなりません。彼らは母国を離れ新しい環境に溶け込まねばならないのですから相当のストレスを抱えています。アメリカに対しての先入観もあります。ですから自分はむしろ彼らの心理的なよりどころになれるようカウンセラーの役割をせねばなりません。また、生徒たちを通して様々な異文化に直面しますから、これらに対する自分自身の先入観も捨てねばなりません。同時に授業も進めていかねばなりませんからね。大変ですが、やりがいがあります。一方ピアニストはどんなに疲れていてもいつも頭の中をクリアにしておかねばならないし集中せねばならない-これは常に大変なことです」。

-----今後力を入れていきたい分野は?
「もしどうしてもピアニストか教師を選ばねばならないとしたらピアニストを選ぶでしょうが、そのようなことは自分自身考えたことがなく、とにかく両方を楽しんでいるしやりがいを感じておりますので、両立させていきたいと思っています」。

■コンクール
DSC_3931.jpg-----浜松コンクールも第8回を開催しますが、2003年に出場したときの最も印象に残っていることは何でしょうか?
「すばらしいコンクールでしたから沢山の思い出があります。とにかく出場者はストレスの塊みたいなものでしたから、それを見越して皆さんがパーティーなどストレス発散のためのメニューを沢山用意してくださったおかげで楽しむことができましたし、落ち着いてステージに臨むことができました。本当に感謝しています」。

-----浜コンとクライバーン・コンクールの違いや相似点があればお話しください。
「色々な面での違いがありますが、第一に浜松ではホテルに宿泊しますが、クライバーンではホームステイをせねばなりません。コンクールの前は皆精神的にとても緊張してますからホスト・ファミリーの存在は非常に重要です。幸い私はグラスゴーの時も(コブリン氏は1998年にグラスゴー国際ピアノコンクールで優勝している)クライバーンのときもすばらしいホストファミリーに恵まれ大変ラッキーでした。また、出場権を獲得するまでに必要な手順が浜松に比べるとクライバーンの方が大変です。でも両方に言えることはその時の出場者たちにもよるでしょうが、自分の時は、周りにいた皆さんがとても親切で、和気藹々としており、大変満足で、リラックスした雰囲気の中でコンクールに望むことができました」。

-----浜コンは3次予選に室内楽を取り入れるなどこれまでとは少し内容に変更があります。審査委員長も海老彰子さんに変わりました。
「彼女とは何回もお会いしており、よく知っていますよ」。

-----第8回の浜コン出場者に一言お願いします。
「とにかく皆さんに伝えたいのは、当たり前な言葉ですが「リラックスしてください」ということです。浜松は見所が沢山ありますので、時間を見つけて歩いてみるのもいいでしょう。リラックスできて気分転換にもなるし集中力も高まりますよ」。

■ロシア管弦楽団との協演
DSC_3956.jpg-----浜コンのプレイベントとしてロシア・ナショナル管弦楽団(Russian National Orchestra)との協演が予定されていますが、オーケストラとはこれまでに協演したことがありますか?あるならどんな印象をお持ちですか?
「RNOとは以前ロシアで一度だけ協演したことがあります。RNOはロシアを代表するオーケストラですし、国内ばかりでなくヨーロッパでも高く評価されていいますので、この協演は今からとても楽しみです。演奏曲目は現段階では最終決定はされていないのでなんともいえないのですが、ロシアの、あるいは他のプログラムになってもすばらしい協演にしたいと思っておりますのでご期待ください」。

-----話が少し逸れますが、最近コンクールなどを見ているとロシア人ピアニストが台頭し快進撃が続いています。それに関して何かコメントはおありですか?
「ロシア人ピアニストはずっと昔から台頭してますよ。むしろ今は人数的に言えば中国人ピアニストの方が私には目につきます。言えるとしたらロシア人ピアニストは出場するコンクールを絞り込んでいるのかもしれません。以前は世界中のどこのコンクールにも出場してましたからね」。

-----ロシア音楽を理解し更に楽しむ秘訣は何でしょうか?
「学生たちにもよく言うのですが、既にこの世にはいないロシアの偉大な演奏家や海外の演奏家たちの、ソロであれ交響曲であれロシア音楽の演奏を沢山聴き耳を肥やすことです。特に20世紀は偉大な音楽家たちが大活躍した時代で、この点では21世紀はまだ足元にも及ばないと思います」。

-----「ロシアン・ピア二ズム」について
ロシアン・ピア二ズムは歴史的にいって、モスクワとレニングラード(現サンクトペテルブルグ)音楽院という2つの楽派が源流で、ラフマニノフやジロティも含めロシアのほとんどの偉大なピアニストはどちらかに属しています。ロマン派的アプローチは演奏家や教師たちに豊かな音を作り出すことへの関心を高めました。つまり「音と感性(Sound and Sensitivity)」はロシアン・ピア二ズムの重要なポイントで、この事は教育の現場でも脈々と後世に受け継がれています。

-----最後にコンサートに来られる方々へ一言メッセージをお願いします。
「9年振りに浜松に戻り演奏をします。浜松の方々とは大変すばらしい思い出があり、今から再会できることをとても楽しみにしております」。



ロシア・ナショナル管弦楽団
2012年6月24日(日) 14:00開演
アクトシティ浜松大ホール
指揮:ミハイル・プレトニョフ
ピアノ:アレクサンダー・コブリン

ロシアナショナル交響楽団の詳細についてはこちらをご覧ください。

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文化事業課 053-451-1114


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