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【雅楽師】東儀秀樹 × 【ヴァイオリニスト】古澤 巌


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2017年9月29日開催 東儀秀樹×古澤 巌×coba 全国ツアー2017
【雅楽師】東儀 秀樹 &【ヴァイオリニスト】古澤 巌 インタビュー

それぞれの強烈な演奏スタイルのぶつかり合い、それが『丁々発止』
雅楽器とヴァイオリン、アコーディオン、この3つの異なる音楽性の融合は、彼らのエネルギーを互いに熱くさせ、化学反応を起こす・・・自由な音楽魂をもつ孤高の3人が「TFC55」というユニットでアクトシティに登場します。メンバーの東儀秀樹さん、古澤巌さんにお話を伺いました。

2001年「午後の汀(みぎわ)」で浜松公演をしてくださったお二人。
思い出はありますか?

東儀:楽器博物館に行きましたね。僕は世界の民族楽器のコレクターでもあるから、色々な楽器を古澤さんに説明して・・・もうずいぶん昔だなぁ。

古澤:あの頃は、僕は厄年で、実はあんまり元気じゃなかったですね(笑)。
東儀くんとはそれ以前からの長い付き合いです・・・よく続くよね。

TFC55結成のきっかけを教えてください。

東儀:最初の出会いはあるイベントでの共演です。その後、大天才と言われ名を馳せていたヴァイオリニストの古澤さんがコンサートで何度も僕をゲストに呼んでくれたんです。それが「午後の汀」というシリーズ。僕の曲を古澤さんと色々な雰囲気で演奏するコンサートでした。それが10年ほど続き、そのうち僕の全国ツアーを古澤さんと2人のツアーとして回るようになりました。そこに5年前にさらにゲストそしてcobaを迎えて共演したら、今までにない表現をしている自分たちがいて。それなら3人でユニットを作ってこのエネルギッシュなコンサートを続けてみよう、と始まったのが「TFC55」です。好評をいただいて今年でツアー4年目(レベルⅣ)になります。

このコンサートの見どころは?

東儀:ジャンルの違うもの同士が刺激し合って生まれる新しい感覚が一番の魅力。とにかく来れば楽しめるし、最後は立ち上がって手拍子して飛び跳ねちゃうコンサートです。カテゴリーに関係なく音楽は楽しめることが伝わると思いますし、若い世代から年配の方まで幅広く無条件に楽しめるコンサートだと思います。僕らは3人とも今年で58歳だから大人な感覚のコンサートになる部分もあるし、逆にこういう歳でも無邪気に弾けることもできる、本当に楽しいコンサートなんです。

古澤:僕ら3人は強力な個性を持ちながらも「僕らにしかできないこと」をしたいと思っています。それはお互いを分かり合うというより、むしろ自分が一番(笑)。もういい歳だけど、この二人には負けたくないし「去年よりうまいじゃん、コイツ!」って言われたい。僕はいろんな方とセッションしますが、プロフィールには「TFC55のメンバー」と書きます。クラシックだけじゃなく、ポップス、ロック、ラテン、いろんなジャンルでぶつかり合える最高のユニットですね。バンドメンバーもすごく優秀で、大人のいい音楽をやってくれます。汗をかいて盛り上がって、最後には「今日は肩こりが治ったわ」と帰ってもらえるような(笑)、大人が楽しめる音楽会を作りたいと思っています。

ヴァイオリン、アコーディオンに雅楽の組み合わせは珍しいですよね。

TFC 過去の公演より

古澤:雅楽って一般の人が触れることがなかなか無いもの。そんな日本の古い楽器と、西洋のヴァイオリンという楽器が共演することになるとは思ってもいませんでした。東儀くんのような人が現代にいるからこそできることです。例えばバロックなど、昔のクラシック音楽を再現しようとする時、譜面はあるけれど音源は残っていません。ところが、雅楽は1,000年の時を遡って当時の楽譜どおりを再現できる。貴重中の貴重ですね。

東儀:絶滅危惧種みたいな言い方されていますけど(笑)。確かに雅楽は、録音がなくても表現を変えずに継承できる・・・先生と生徒が楽器を使わず「口伝」というやり方で伝えるんです。最初はメロディを口ずさむことを何百回も何千回も続けます。楽器から入ると、変な吹き方や弾き方など余計なところに意識が向いてがむしゃらになってしまいますが、時間をかけて「うたごころ」を学ぶことで、あとで楽器を手にしたとき、「やりたい」ことが心に入っているから、求めている音楽へ自然と寄り添っていけるんです。

古澤:歌って覚える、と聞いて「なるほど」と思いました。僕らは、楽器を手にするところから始めるから「音楽は心だ」と学んでも、「弾けないから練習しなきゃ」と悪循環に陥ってしまう。「心で音を奏でる」ということの大切さに気付いていた人が大昔にちゃんといたんだと感動しますね。それに、彼と出会って一番驚いたのが「ロングトーン」という奏法。何を考えながらやればいんだろうとか、別のことを考えてしまいがちなのを、彼が目の前で見せてくれた時「これこそがロングトーンだな」と。気持ち良く、大海原を見つめて広がっていくような世界観・宇宙観、「楽器と人間と宇宙が融合する感覚」を肌で感じられたんです。本当に勉強になりましたね。

お二人が人生を楽しむ秘訣を教えてください。

古澤:僕は子供の頃から辛くて厳しい訓練ばかりしてきたけど、東儀くんに「楽しめ、楽しめ」と教えられて、だんだん変わりました。音楽は「音を楽しむ」と分かっていたけれど、そうしてこなかったので。そういう意味では、すごく幸せにしてもらいましたね。還暦前にして割と最近気づきまして・・・遅ればせながらのデビューです(笑)。

東儀:最近気づいたんですよ、この人!間に合って良かった(笑)。教えたつもりなんかありませんけど、様子を感じ取ったんだと思います。僕は努力しようと思ったことがない。ピアノやギターも弾くし、ドラムも叩きますが、自己流で楽しんできただけなんです。ライブでも弾いたりします。そんな風に楽しんでいる僕がいて・・・

古澤:かたや、ヴァイオリンしかできない僕がいる。他の楽器なんてやりたいと思ったことがない。でも、いろんな生き方をしてきた人たちが同じステージで音楽をやるから面白いですよね。以前は、体が痛いとか出掛けるのがおっくうだとか考えていましたけど、今はみんなと一緒にステージに立つこと、こういう時間を音楽の仲間と過ごすことを心から楽しんでいます。残りの50年は、楽しく過ごしたいです(笑)。

東儀:僕は、やりたいことは何でも怖がらずにやってしまう性格。何があっても驚かないし、トラブルがあっても、「どうにかなるさ」ってどこかで思っています。一見、古澤さんがワイルドで、僕がすごく神経質そうに見られますけど、実は真逆ですよ。僕は出番前も、楽屋で「お香を炊いて静かに瞑想」なんてしません(笑)。練習という練習はしないし、本番10秒前までスタッフにちょっかいをかけて大笑いしています。逆に、ぎりぎりまで静かに集中しているのは古澤さん。cobaも本番直前まで楽屋でずっとガンガン弾いています(笑)。

これからのこと・・・将来の夢や目標はありますか?

東儀:何も考えていません。もしかしたら音楽を辞めているかも・・・目標を決めず、出会ったことに夢中になっていたいです。

古澤:僕は常に目標があります。毎日練習しているのは、ヒール&トウ(車の運転技術)・・・。あっ、音楽のこと・・・もちろん、ヴァイオリンの演奏技術を極めるべく色々と考えていますよ(笑)。

浜松のファンの皆様にメッセージを。

3月13日 倉敷市芸文館ホールにて

東儀:何にも考えないで楽しみに来てください!

古澤:ホールでしか生まれないライブ感はCDを聴くのと全然違います。汗だくになっても良い格好で、体を動かしにぜひホールへいらしてくださいね。

東儀秀樹×古澤巌×coba 全国ツアー2017 TFC55 LEVEL Ⅳ

2017年9月29日(金)19:00開演
●アクトシティ浜松 中ホール
●全席指定【チケット完売】
 S席7,000円 A席5,000円
 学生席1,000円 


公演の詳細は、こちらをご覧ください。