すごい作家が浜松に存在(い)た。

すごい作家が浜松に存在(い)た。|藤枝静男

藤枝静男作品には時代を超えた重要なメッセージがある。
私たちは、この時代だからこそ、藤枝作品に注目しなければならない。
極限まで「私」はなにものにも姿が変えられる変幻自在の「神」のようなものである。

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□田紳有楽

田紳有楽 1974年(昭和49年)群像1月号に発表

田紳有楽前書き 1974年(昭和49年)群像7月号に発表

田紳有楽前書き(二) 1975年(昭和50年)群像4月号に発表

田紳有楽終章 1976年(昭和51年)群像2月号に発表

第12回谷崎潤一郎賞受賞(昭和51年)

田紳有楽 装幀

田紳有楽 原稿

「田紳有楽」の背景(中上健次との対談)
中上 藤枝さんはものすごく激しいんでしょ。

藤枝 それは年齢のかげんじゃないかな。せっかちなんだ。

中上 いや、昔書いた小説から、藤枝さんは激しかったですよ。激しい、というのは、ものの白黒をハッキリさせようとするところです。

藤枝 うん、白黒をはっきりさせるためには、はっきり書くということなんです。いくら自分がこう思ったからといって、そのこと自体を書かなければ駄目なんで、そうすると、書くものを選んでくる場合、どうしても激しいところを選んできてしまう。激しい、隈取りの強いところを。

『田紳有楽』は、全部インチキでニセモノな素材で書いたんだけれどねえ。けれどあれは別にニセモノがテーマではないんで……。どうも自分がニセモノみたいな、ほんとはよく分からないからねえ。自分を書くには、ああいう形で書くのが一番いいと思って書いたんだが、やはり思うように書けなかったようですね。
(「新しい文学と私小説」より)


田紳有楽 原稿

田紳有楽 原稿

田紳有楽 原稿

田紳有楽 原稿

谷崎潤一郎賞受賞

「田紳有楽」地名による読み解き
田紳有楽
・周知郡森町旧飯田村
・高平山
・太田川
・磐田原台地
・浜名湖
・遠州灘
・天竜川馬込川
・伊那盆地
・峰川
・白根山地蔵岳
・釜無川
・赤石岳
・大井川
・阿闍梨ヶ池
・富士川
・駿河湾
・御前崎

・達磨山
・愛鷹山
・富士山
・チベット
・カルカッタ
・ブータン
・ザリーラ峠
・ヒマラヤ連峰
・蒙古
・甘粛省
・チベット
・榛原町
・ガンジス河畔
・岡山
・瀬戸内海
・宇野駅
・小豆島

(※「田紳有楽」に登場する主な地名)

田紳有楽相関偽図

骨笛の正体(中上健次との対談)
中上 ……あの骨笛だけでも、藤枝さんの世界、っていう感じがするんです。あれ、人骨でしょ。

藤枝 ええ、人骨です。脚の骨ですね。

中上 太い方と細い方がありましたね。処女と年増の。(笑)

藤枝 ええ、処女の方が大変いい、ってことになっているらしんです。しかし、実際にはそうじゃないのが多いらしいんです。チベットあたりでは骨笛をお祭りにつかう。変にしめった感じじゃなくて、からっとしたなかで自然にとけていくような感じですね。吹いてみると分かりますが、とても野蛮なものですよ。もちろん「音楽」というものでもないです。音程があるわけでもないしー。
(「新しい文学と私小説」より)

田紳有楽 骨笛
骨笛(チベット) 約30cm
人間の大腿部の骨で作られている。


舞台となった庭
「田紳有楽」の舞台となった庭
「田紳有楽」に登場する柿の蔕を感じさせる器
「田紳有楽」に登場する柿の蔕を感じさせる器
ネパールで入手した4点
ネパールで入手した4点 大麻キセルが面白い
掛仏
掛仏(書斎の壁に掛けてあった)
チベットの短剣
チベットの短剣
蹲踞(つくばい)
「田紳有楽」の舞台となった庭:蹲踞(つくばい)
壷
「田紳有楽」の舞台となった庭:壷
仏像
「田紳有楽」の舞台となった庭:仏像

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