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遠州信用金庫Presents
ウラディーミル・フェドセーエフ指揮
チャイコフスキー記念 モスクワ放送交響楽団

ウラディーミル・フェドセーエフ指揮 チャイコフスキー記念 モスクワ放送交響楽団

巨匠と名門が紡ぐチャイコフスキー芸術の神髄!

1930年に設立されたモスクワで最も長い歴史を誇るオーケストラ。世界最優秀のチャイコフスキーの演奏団体と認められ、ロシア文化省ほかより「チャイコフスキー記念」の称号が贈られました。
今回はソリストに2002年チャイコフスキー国際コンクール最高位入賞者、川久保賜紀を迎え、同楽団の最も得意とするチャイコフスキー・プログラムでお贈りします。

 

曲目

オールチャイコフスキープログラム
・スラヴ行進曲 作品31
・ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
・交響曲第6番 ロ短調 作品74 「悲愴」

 

※ やむを得ぬ事情により出演者・曲目が変更する   場合がございます。予めご了承ください。


プロフィール

ウラディーミル・フェドセーエフ

ウラディーミル・フェドセーエフ (Vladimir Fedoseyev)
-音楽監督 / 首席指揮者, Artistic Director / Principal Conductor -

1932年レニングラード(現サンクトペテルブルグ)生まれ。地元のムソルグスキー学校で音楽の教育を受けたのち、モスクワのグネーシン音楽アカデミーおよびモスクワ音楽院研究科のレオ・ギンズブルグ教授のもとで学ぶ。学生時代から際だった音楽の才能を示し、在学中すでに国内の多くの有名オーケストラより招聘されていた。そして1971年、20世紀を代表する偉大な指揮者の一人、エフゲニー・ムラヴィンスキーからレニングラード・フィルハーモニー管弦楽団の客演指揮者として招かれたことをきっかけに、輝かしいキャリアがスタートした。
1974年モスクワ放送交響楽団の音楽監督および首席指揮者に就任。以後30年にわたるパートナーシップを築いてオーケストラをロシアのトップクラスの楽団に育て上げ、世界ツアーを通じて海外での評価を確立している。
フェドセーエフは、叙情的なロシア作品でも重厚なヨーロッパ作品においても、国民的特性を存分に引き出した演奏をすることで定評がある。ロシア以外でも、バイエルン放送響、シュトゥットガルト放送響、ハンブルク州立歌劇場フィル、フランス国立管、フランス国立放送フィルや、イタリア、スイス、イギリス、スカンディナヴィア、アメリカなどの一流オーケストラに客演。1996年以降東京フィルハーモニー交響楽団の首席客演指揮者を務めるほか、1997年1月よりウィーン交響楽団の首席指揮者に就任し、ウィーンのムジークフェライン・ザールや海外で大成功を収めた。
オペラでも活躍しており、現在はチューリッヒ歌劇場の客演指揮者として、ヴェルディ「アッティラ」「アイーダ」「仮面舞踏会」「オテロ」、グリンカ「皇帝に捧げた命」、ムソルグスキー「ホヴァーンシチナ」、チャイコフスキー「スペードの女王」などで成功を収めている。またブレゲンツ音楽祭では、1997年アントン・ルビンシテイン「デモン」、1998年モンテメッツィ「3人の王様の恋」、2000年リムスキー=コルサコフ「金鶏」、2003年ヤナーチェク「利口な牝狐の物語」とマスネ「ドン・キホーテ」を指揮。2004年はチャイコフスキー「エフゲニー・オネーギン」を、2005年にはチューリッヒ歌劇場でリムスキー=コルサコフの「皇帝の花嫁」を指揮する予定であり、この他ウィーン国立歌劇場、ミラノ・スカラ座、フィレンツェ5月音楽祭、ローマ歌劇場、ボローニャ歌劇場、モスクワ・ボリショイ劇場、サンクトペテルブルグ・マリンスキー劇場などの一流オペラハウスや音楽祭の指揮台に上がっている。
今後は、パリ管弦楽団、ドレスデン・フィル、オスロ・フィル、クリーヴランド管、ワシントン・ナショナル響、東京フィル等を指揮する予定。 チャイコフスキー、ムソルグスキー、リムスキー=コルサコフ、ラフマニノフ、ストラヴィンスキー、スクリャービン、ショスタコーヴィチ、ブラームス、ベートーヴェン、マーラーや、オペラ、バレエ作品など、録音も膨大な数に及んでいる。
1996年世界の第一線で活躍するロシア人に対する賞[Services to the Motherland]を授与され、同年12月には、オーストリア共和国政府より“シルヴァー・クロス賞”を授与された。

 

 

川久保 賜紀

川久保 賜紀 (Tamaki Kawakubo) -ヴァイオリニスト-

2002年チャイコフスキー国際コンクール最高位入賞 (1位なしの2位)。
同時に、ロシア作曲家協会による「現代音楽の優れた演奏に対する特別賞」受賞。
2001年9月には、スペインで行われるサラサーテ国際ヴァイオリン・コンクールで優勝を果たしている。 2004年には出光音楽賞を受賞。

 

5歳の時にロサンジェルスでヴァイオリンを始め、ロバート・リプセット、ドロシー・ディレイ、川崎雅夫、ザハール・ブロンの各氏に師事。これまでにロサンジェルス・フィル、デトロイト交響楽団、ヒューストン交響楽団、シンシナティ交響楽団、ボルティモア交響楽団、サンフラ ンシスコ交響楽団、クリーヴランド管弦楽団など主要な北米オーケストラと共演し、若い時より豊富なステージ経験を積む。
リサイタルも活発に行っており、ラヴィニア音楽祭では、同音楽祭の芸術監督でもありピアニストでもあるクリストフ・エッシェンバッハと共演し高い評価を得た。テレビ出演の機会も多く、1994年にはジョン・ウイリアムズ指揮ボストン・ポップス・オーケストラとの共演の模様が全米に放映され注目を集めた。近年では、ファビオ・ルイジ指揮ライプツィヒ放送交響楽団の定期演奏会に出演した他、サンクトペテルブルグ交響楽団との共演、リトアニア、ドイツ、スウェーデンでの演奏活動など、ヨーロッパでも活躍の場を広げている。

 

日本へは97年、東京国際フォーラムの柿落とし公演チョン・ミョンフン指揮アジア・フィルハーモニー管弦楽団のソリストとして初来日。同年、ニューヨークのモーストリー・モーツァルト・フェスティバル・オーケストラとのツアーで再来日し、絶賛を博した。その年の演奏活動に対して、リンカーンセンターより、エヴリー・フィッシャー賞を受賞。以後、日本の主要オーケストラと共演を重ねる他、エリアフ・インバル指揮ベルリン交響楽団等、海外オーケストラのソリストとして迎えられ、日本各地で演奏旅行を行い、深い音楽性に高い評価を得ている。

 

レコーディングはエイベックス・クラシックスより、2004年9月に「チャイコフスキー&メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲」(下野竜也指揮新日本フィルハーモニー交響楽団)でデビューし、2007年5月にセカンド・アルバム「リサイタル!」がリリースされ、『レコード芸術』の特選盤に選ばれる等、各誌で紹介されている。

 

 

モスクワ放送交響楽団 (Tchaikovsky Symphony Orchestra of Moscow Radio)

ロシアの最も輝かしいオーケストラとして知られるモスクワ放送交響楽団(TSMR)は、1930年に創立され、ソヴィエト・ラジオ・ネットワークの公式オーケストラとなった。アレクサンドル・オルロフが初代の音楽監督に就任。当初はコンサート形式によるオペラ音楽の演奏が中心であったが、次第に交響作品が重要な地位を占めるようになった。

 

創立時から、放送用の範囲を超える独自の演奏活動を展開したため、ラジオ放送のみならずコンサートホールでもその演奏を聴くことができるようになった。1937年には新音楽監督にニコライ・ゴロヴァノフを迎え、彼はその後16年の間に、オーケストラの地位を築き上げ、オーケストラとしての個性を確立した。初期の頃のレパートリーはスタンダード中心であったが、次第に古典作品に限らずオペラ、交響曲、カンタータ、オラトリオ、協奏曲と豊かに広がり洗練されていった。

 

1957年にはゴロヴァノフの後任にアレクサンドル・ガウクが就任。マーラーやR.シュトラウス等の大曲のロシア初演を手掛けた。さらに1961年から74年にかけては、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキーが音楽監督を務め、20世紀作品を新たなレパートリーに加えた。そして1974年から現在に至るまで、ウラディーミル・フェドセーエフに率いられている。TSMRの歴代音楽監督は、いずれも音楽界最高の指揮者であり、オーケストラの芸術性と個性を築き上げる上で大きな功績を残している。

 

前任者たちと同じくフェドセーエフも、さまざまなオーケストラと経験を重ねたのち、TSMRの音楽監督に就任した。フェドセーエフの大きな特徴は、音楽に対するひたむきな献身である。「指揮者はオーケストラの流れを全身で把握し、メンバー達に完全な自由を与えている――これは第一級の巨匠にのみ許される勇気である」(ハンブルク新聞、1976年)と評された。

 

フェドセーエフは思慮深い真摯な指揮者であり、作品に深みを与え、作曲家の意図を忠実に再現しようと努める。また、古典作品に命を甦らせるだけでなく、現代作品も進んで取り上げている。外国の批評では、オーケストラがロシア作品にとどまらず、レパートリーの幅を広げていることが常に評価されている。1992年、TSMRはフェドセーエフの指揮で、ボンのベートーヴェン音楽祭に出演した。この音楽祭には世界最高級のオーケストラが一堂に会したが、批評家たちはマーラーの第4交響曲とベートーヴェンの第7交響曲における、TSMRの演奏が最高であったと絶賛した。しかし、フェドセーエフ指揮TSMRのパートナーシップがより発揮されるのは、チャイコフスキー、スクリャービン、ムソルグスキー、リムスキー=コルサコフ、グリンカ、タネーエフ、ストラヴィンスキー、ショスタコーヴィチ、スヴィリードフなどロシア音楽の演奏である。

 

1993年には、チャイコフスキーの演奏団体として“世界最優秀のオーケストラ”であることを認められ、ロシア文化省、国際チャイコフスキー協会、チャイコフスキー博物館より「チャイコフスキー記念」の称号が贈られた。

 

TSMRは、ウィーン、ロンドン、東京、ミラノ、ミュンヘン、フランクフルト、ジュネーヴ、ストックホルム、ローマ、オスロ、プラハなど世界の主要都市で公演を行う他、“ロシアの冬”、“モスクワの星”、“モスクワの秋”などロシア主要音楽祭には欠かせない存在である。また、ミュンヘン、フランクフルトで開かれた“チャイコフスキー音楽祭”でも中心となって演奏を行うほか、リンツのブルックナー音楽祭、ザルツブルク、ブレーメンの各音楽祭、ロンドンでのロシア・フェスティヴァル、パリの現代音楽祭、ウィーンのジュネス・フェスティヴァルにも出演している。2004-2005年のシーズンはスペイン、スイス、オーストリア、ドイツを回るツアーを行い、2005年にはオランダのグロニンゲンで行われるディアギレフ・フェスティヴァルにおいて、ムソルグスキーの「ボリス・ゴドゥノフ」を演奏会形式で演奏する予定である。
2005-2006シーズンに創立75周年を迎えヨーロッパ全域のメジャーな都市で記念公演を行い大成功をおさめた。


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