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作曲家紹介

MARUYAMA Kazunori丸山 和範

丸山 和範

作編曲家・ピアニスト。 東京芸大作曲科卒。
現在、国立音楽大学作曲科准教授、東京芸大講師。

コンテンポラリーな作品を追求する傍ら様々なTV番組や映像の為の音楽制作、CD録音、コンサート、音楽番組などでの作編曲・演奏を行っている。

主な作品:NHK朝の連続テレビ小説『ちゅらさん』、NHK『にっぽん心の仏像』、NHKスペシャル『イスラム潮流』・『激動地中海』・『アフリカ・ゼロ』・『アフリカ21世紀』・『ユーラシア』、NHK土曜ドラマ『繋がれた明日』、テレビ朝日ドラマ『雨と夢のあとで』、TBSドラマ『失業白書』・『熱中家族』・『赤い奇跡』、テレビ東京ドラマ『赤い月』、テレビ朝日『零のかなたへ』・『ドクVSデカ?心療内科医&殺人課刑事の捜査ファイル』・『仮面ライダー龍騎』、日テレドラマ『プリマダム』、NHKニュース『おはよう日本』(現行)など。

フジテレビ系ドラマ『古畑任三郎』・『いいひと』・『コーチ』・『勝利の女神』等では編曲など。その他アニメ音楽『トランスフォーマー』・『花咲か天使テンテン君』・『ボンバーマンジェッターズ』など多数。

編曲はNHK名曲アルバム、NHKBS『シネマパラダイス』など多数。

ベルリンフィル室内楽による『日本叙情歌集』CD発売。
ジェームス・ゴールウェイ(fl)により、BBC放送で拙作アレンジが放映される(1994)。 ジョンウィリアムス作品をボストン交響楽団室内楽に編曲しCDにした折、ジョン氏より「原曲のスピリットを生かし室内楽として新たに生まれ変わった」と評される。

2000のカウントダウン世界劇『源氏物語』(なかにし礼脚本演出)では編曲担当。

Cubic Dance

[ 作品解説 ]

正多面体の内、正四面体をcubeと言うが、この曲では同じリズムモチーフをひとつのcubeに例えていて、毎回出る毎に、異なる大きさのcubeが異なる出現の仕方をする<所謂変奏>を施しつつ、ひとつの方向に向かって踊って進む、あるいは転回して光のベクトルが変化する、というシーンを想定して作曲された。
今回の編成はブラスバンドというより、木管・金管・打楽器の18人室内楽アンサンブルであり、所謂従来的なカテゴリーに属する楽曲を想定できなかった。しかしながら、サックスを含む木管とユーフォニウムを含む金管が対峙した役割を演じる事になり、打楽器はそのあいだを繋ぐだろうと最初から脳裡に漠然と浮かんでいた。構成的には、イントロダクション、テーマAの提示、テーマA確保と展開、緩やかなテーマB提示、テーマAの別の展開、テーマBの展開敷衍、そしてテーマAを使用したコーダ、といった極めて解りやすい。
テーマAは、ひとつの和音の塊によるモチーフであり、金管と木管と打楽器のコンビネーションによるフレーズであり、呼吸の合ったアンサンブル技術が要求される。このモチーフは、ジャズなどで使い古されたと言ってよいものだが、今回のアンサンブル編成では意外に鮮度を保つ。何回もこのモチーフが現れるが、二度と同じハーモニゼーションはしていない。当然トップノートがメロディーラインであり、ボトムノートがベースラインであるので、ヴォイシングの音量バランスに注意して演奏されるべきである。テーマBは叙情的な独白であい、トランペット中心の歌が聴かれる。微妙に光のベクトルが変化しながら動き回転する正多面体のようなイメージが浮き上がれば幸いであろう。

[ 編成 ]

Piccolo
Flute 1,2
B♭ Clariet 1,2
E♭ Alto Saxophone
B♭ Tenor Saxophone

B♭ Trumpet 1,2
F Horn 1,2
Trombone1,2
Euphonium
Tuba

Timpani
Percussion (Sus.Cym. / Toms / Glock. / Vib. / Wind Chime / Triangle)

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