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Series No.94 上野 耕平

2014年7月13日に行われたアフタートークの様子をご紹介します。

Q. 柔らかい音色、固い音色など、音色の種類を増やすにはどんなことを意識するとよいですか?
色々な音楽を聴くことだと思います。自分の頭の中にイメージができていないと、なかなか固い音、柔らかい音が出せないですからね。悲しい音、嬉しい音とか・・・。なので、色々な音楽を聴くことですね。僕自身もクラシック音楽はもちろん聴きますし、ジャズも聴きますし、ロックも大好きですし、演歌も好きです。本当にいろんな音楽を聴くことが大事じゃないかなと思います。

Q.例えばですが、吹いているとはどんなことを意識していますか?
無意識ですね。無意識に本番でそういう音が出せるように練習しておくことですね。本番の時にいろんなことを想像したり、悲しいことを想像したりとか。やっぱり想像力ですかね。想像することが大事かなと思います。

Q.一日に何時間練習していますか?毎日の練習メニューはどんなものがありますか?
この質問が一番困るんですね。(笑)というのも、毎日違うんですよ。毎日何時間と決めても、なかなかその時間が取れないので、その日にできる時間をやるという感じで。ただサクソフォンというのは、下の唇をまいて吹くので、すぐ痛くなるんですね。なので、そんなに12時間とか、なかなか吹けません。平均して最低3時間は吹くようにしています。
練習メニューは、マウスピースでロングトーンとか、音階を吹くとか、そういうことは必ずやっていますね。ちょっとやってみましょうか?(ボレロの冒頭を吹く)これをやると何がいいかというと、口の中が柔軟になって、そんなにアップをしなくても、すぐアップが完了したような状態になるという、ちょっと便利な方法ですので、サクソフォンを吹いている方はぜひお試しください。


Q. 若くして数々のタイトルを勝ち取り、今後もさらに活動の幅を広げていかれると思いますが、今後の「目標」を教えてください。
より多くの方と音楽を共有したいというのが、僕の望みというか、目標です。今日もこうして、クラシックサクソフォンの曲を通して、みなさんと時間を共有できたのを幸せに思いますし、これからたくさんの他の曲でも音楽を共有できたらなと思っております。

Q.素晴らしい曲をありがとうございました。私も中学の時に吹奏楽でテナーサックスをやっておりまして、就職して仕事でずっとやっていなかったのですが、また大人になってやり始めたんですね。しかし、どうもリードが重くて、最近楽器自体も重いと感じるので、ソプラノサックスを買ったのですが、肩が食い込んでしまうんですね。何か訓練とか、何か運動方法など教えていただけますでしょうか?
僕はブレステーキングというストラップを使っています。これを首にすると負担がかからなくて、僕はこれでなんとか改善されています。やっぱり食い込むというのはしょうがないのかなと思います。ストラップはいろいろあるので、例えば、肩にひっかけて、お腹にバーが伸びてて、お腹で支えるようなものも最近あるので、いろいろ探してみてはどうでしょうか?訓練があれば、僕も知りたいです。

Q.ブログを拝見したのですが、その中でバリトンサックスをアンサンブルで吹いていたと書かれていました。僕もバリトンサックスを吹いているのですが、バリトンサックスの魅力はどんなところだと思いますか?
カルテットにおいても吹奏楽においても、実はすべてを牛耳っているのはバリトンサックスじゃないかなと僕は思います。こっそりみんなをコントロールする、それがすごく楽しいです。吹奏楽は特にバリトンサックスが低音の主体になって引っ張っていくとうまくいきますし、カルテットもバリトンサックスがテンポの流れとか、タメとか、音楽的な表情を主導して、ある意味ソプラノ以上にやっていくと自然に音楽が流れますので、やっていて相当楽しいと思います。

Q.今日は素晴らしい演奏をありがとうございました。佐野さんにお伺いしたいのですが、特に力強い音だったのが関心しました。サックスは音が非常に大きいと思いますが、それに負けないように「こんちきしょう」って思われて弾かれているのか、声楽とかヴァイオリンなどの伴奏とサックスの伴奏は違うんでしょうか?
やはりピアノの音数が全く違うので、そのコントロールの仕方、バスの響かせ方など、音楽の持って行きかたは、相当エネルギーが必要ですね。歌とかヴァイオリンは、ある意味タイミングだったり、ブレスだったりというところもありますが、サックスに関してはとにかく音楽そのものを盛り上げたり、方向性を出すというのに動きをかけることが多いですね。「こんちきしょう」とは思っていないですが・・・(笑)、やはり体中の重みをのせるというか、逆に重みをのせるときはリラックスをしている状態じゃないと力はかけられないので、なるべく自分自身の体を解放してあげることを気にしながら弾いています。

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